こんにちは。私は発達障害の長男と今の所発達に問題はない娘を持つ母です。息子は3歳の時に自閉症スペクトラム症の診断を受けています。このブログでは発達障害の息子の育児ついて日々学び、考え、奮闘している中で得た実体験や個人的な考えを綴っています。
子供に発達障害の疑いがあったらどうしますか?
この記事は、
こんな方におすすめ
- 子供が発達障害の疑いを指摘されたけど、受け入れられない人
- 子供の成長について違和感や問題を抱えている人
- 発達障害の疑いについてどう考え、どう行動をしていいか分からない人
- 発達障害を疑われた時、どこに相談したら良いか分からない人
に向けてどうしたら良いか、個人的な経験を元に考えをまとめました。
※あくまでも個人的な経験と持論ですので読み進めて頂く中で不快に感じる方はその時点で、どうかそっとこのページを閉じていただけると幸いです。
発達障害の子供とはどんな子?
私は、『発達障害とは人より少し強めの個性』と本で学びました。
しかし実際にその本を読み、理解ができたのは子供に発達障害の疑いが出てから⋅⋅⋅
そもそも発達障害の定義も分からないので最初は自閉症かもしれないと思っていました。
発達障害の定義はこちら↓
発達障害者支援法において、「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」(発達障害者支援法における定義 第二条より)と定義されています。
http://www.rehab.go.jp/ddis/より引用
発達障害の疑いを指摘されたら、受け入れられますか?
うちの場合は、最初に他者から発達障害の疑いを指摘された訳ではなく、
子供が1歳の頃から発語の遅れと癇癪、自傷行為があることについて悩み、1歳半検診の時に初めて保健センターで相談をしました。
我が家以外でも1歳頃に、自治体の検診をきっかけに発達障害の疑いを意識する親御さんも少なくないんじゃないかな?と思います。
また、保育園や幼稚園で指摘されるケースも多いかと思います。
しかし、最初のきっかけとして誰かに発達障害の疑いを指摘されていたとしたら、すぐに受け入れられますか?
私は最初、「発達障害」の診断がつくと子供の将来に影響してしまうのではないかと懸念する気持ちが強かったです。
そして、今現在も少なからずその懸念はあります。
なぜなら、
今自分の目で見ている社会が発達障害に対する理解がとても低いと感じるから…
私自身も我が子で関わるまでは全くの無知で他人事でした。
それでも発達障害かもしれない現実を受け入れ、相談に行ったのは「早期療育が良い」というザックリとした情報をどこからか聞いたことがあり、早くに相談すれば障害も『治る』と思っていたからです。
しかし、発達障害の子供に対して通院したり療育という支援を受ける目的はどうやら『治す』ではなく『苦手な事柄を知り、向き合い方を学ぶ』ことと知り、ここからして障害について私は大きな勘違いをしていたんだな、と自覚しました。
子供に発達障害の疑いがあるなら相談に行くべき?
あくまでも個人的な考えですが、子供本人や家族が
日常で困っている様子があるなら、相談に行くべき。
だと私は思います。
そして実際に私は行って良かったと思ってます。
ただし、相談に行く前に
何に困っているのか
何を相談したいのか
を具体的に話せるように、伝える情報を整理してから行くことをおすすめします。
どこに相談に行くにしても、お子さんの状況を把握してもらうには必ず普段の様子について聞かれますし、重要な情報になるので、ここでつまづくとその先の適切なアドバイスをもらえません。
病院でしたら発達検査も行ってくれるので、保護者からの聞き取りと検査結果の数値的な視点と両面から見てくれますが、それでも普段の家の様子は重要な診断材料になるはずです。
何に困っていて、どう解決していきたいのかを伝えられないと本来受けるべき支援にも導かれない可能性があるので注意が必要と経験上感じています。
できれば事前に発達障害の知識を学んでおくことがおすすめです
できれば相談に行かれる前に保護者の方も発達障害についての知識を勉強されることをおすすめします。
↑意外とこれ重要!
何も知らないと相談先の方のアドバイスもいまいちピンとこなかったり、何が分からなくて何を聞けば良いのかも無知のままだと気づけません。
私がそうでした。無知すぎて苦労しました。
保護者さん自身も発達障害についての知識を身につけておくことは本当におすすめします。
↑こちらは私が何度も読んで学んだ本です。イラストの説明も多くてとても分かりやすいのでおすすめです( ^ω^ )
専門家の方のお話やアドバイスをせっかく受けても、こちらがそれなりの知識を持ってないと理解できず「ふーん、そうなんだ」で終わります。
病院の場合は発達検査もしてくれますし、結果自体も教えてくれますが、その結果を踏まえて
- 何をするのか
- 家ではどう配慮して生活すれば良いのか
そこまで知るにはこちらから踏み込んで質問しないとなかなか具体的なアドバイスを受けられません。
専門の方が必ずしも何も分からない保護者に合わせてお話してくれるとは限りませんから⋅⋅⋅。
少なくても私はただ聞いて終わり、をして家に帰ってから「で…どうすればいいの?」という結果に何度もなっていました。
また、自分で現状をうまく説明できないばかりに相手の方にも伝わらず、その場の息子を見た感想しかもらえない事も多々ありました。
家の様子と外の様子が違うこともあるので今見た様子だけでは伝わりきれません。やはり親がしっかりと説明できないと話が進まないのです。
なので、しつこいかも知れませんが⋅⋅⋅是非事前にお勉強されることはおすすめです。
子供に発達障害の疑いがある時の相談機関
相談機関ですが
- 病院(児童精神科、小児精神科)
- 保健センター
- 子育て支援センター
- 児童相談所
- お住まいの地域の福祉課(役所)
- (通っていれば)保育園、幼稚園
などがあります。
発達障害を疑った時に相談する順序
相談先の順序はなく、それぞれが個々に相談に応じてくださるといった印象です。
しかし、私の住んでいる地域は各機関それぞれからいただける情報やサービスは異なり各機関の連携はあまりない印象でしたので、毎回できるだけ細かくメモを取り、訪問後も情報を整理して後から混乱したり、忘れないように気をつけていました。
例えば、
参考
- 詳細は得られないが、専門の相談場所など教えてくれるのは保健センターや子育て支援センター
- 発達検査が受けられる、診断してもらえるのは病院
- 子供の成長に必要な支援(療育)、デイサービスなど福祉サービスを受ける場合の申請は役所
- 障害に関する手帳の取得診断や申請は児童相談所
など、各機関で役割が違います。
各相談期間は管轄外のことを聞いてもあまり情報は得られません。私自身はあちこちで情報を結果的に全てに問い合わせて得られるだけの情報を伺い、自分の子供に必要なサービスを自分で取捨選択していきました。
この辺の進め方は決まった答えがなく、とても曖昧です。
相談支援事業者はあるにはありますが、保護者が全て私自身、身近に経験者も少なく自力で情報を得ていくしかないので当時はかなり苦労しました。
もし、最初から診断をつけられるのが不安でしたら相談先の順番としては病院は後回しにしても良いと思います。
ただし…私の住んでいる地域だけかもしれませんが、病院は予約がすぐに取れないところが多いです。
私が最初に予約しようとした病院は1年以上待たなければいけない程混んでいたのでやめました。
その後、通えそうな病院が見つかるまでに半年程かかりましたが、発達に不安がある子を対象とした子育てサロンに通いながら情報を集め、地道に問い合わせをし続けなんとか受診まで辿り着けました。
病院はかかりたい時にかかりたいわけではないので、事前に情報を集めておくと良いかもしれません。
意外と大事!病院や専門機関へ相談に行く際の事前準備!
先程も触れましたが、相談前に聞きたいこと、困っていることをメモなどに具体的にまとめてから行くことをおすすめします。
相談に行く際に、何の準備もなく相談に行っても話したいことがまとまらず相手に伝わりにくいです。
きちんと相手に「何に困っているのか」を伝えられないと適切なアドバイスももらえません。
そしてメモをとるもう一つのメリットとして、記録に残るのでその後に別の機関に相談に行ってもスムーズに今までの経緯が話しやすいです。
もし、親自身が気になるところがなく、発達障害の疑いを他者から指摘された場合。
言われたことをメモして伝えると良いと思います。
親御さん自身が気にならない場合も、指摘されたから相談に行ったものの何を話して良いのかわからないとそこで相談先でも話が終わってしまいます。
私は専門機関に相談に行く時は育児会議と思い、事前に聞きたいこと、伝えたいことを手帳にまとめて行き、相談中も相手のアドバイスをメモに取り、家で後日まとめて育児に役立てています。
その他にも、母子手帳や幼稚園、保育園などに通われているお子さんなら連絡ノートなども持っていくのも良いと思います。
伝えるための事前準備、やるのとやらないのでは全然違うので本当におすすめです。
子供の発達障害について、疑いがあるならまずは知ることも大切!
先程も述べましたが、息子は1歳半検診の時の相談から児童精神科にたどり着くまでに約1年かかりました。
その原因の一つは、
発達障害の知識がなかったから。そして発達障害との向き合い方が分からなかったから。
まず私は、病院に行く事による懸念として、
発達の遅れは個人差の範囲だったとしたら…病院に行く必要まであるのか?
という不安がありました。
私が子供の発達障害を疑い始めてから病院に相談に行くまで
うちが子供の発達に違和感を感じ始めたのは息子は1歳半の時点でした。
- 発語がない
- 頭を床に打ち付ける自傷行為
- 感覚敏感(味覚、触覚)
- 癇癪・パニック
でした。
そして障害かも、と気がついたきっかけは何気なく読んだ、とある自閉症の子供のお母さんが書いたブログでした。
特に自閉症について調べたわけでもなく、偶然貼ってあったリンクからたどり着いたものです。
うちの子供のことを書いているのか!と思ったくらい息子と症状が似ていて、そのブログを読んで
あぁ、そうか。うちの子自閉症かもしれないな。
素直にそう思ったことがきっかけでした。
この偶然のブログを読まなかったら私はもっと気づかず日々の息子の問題行動に疲弊し、親子で苦しんでいたと思います。
発達障害の診断について個人的に大事と思う考え方
児童精神科は受診したその日に診断を受けることはないと思って良いと思います。
実際の診断は、発達検査はもちろん、家庭での様子や実際に困っていることの聞き取り、母子手帳や保育園などの連絡ノートを見て成長過程なども参考に様々な視点から判断されるようです。我が家も実際そうでした。
それより、私は個人的な考え方として病院にかかる上で私は診断そのものよりも重要な考え方として、
診断されること自体が最重要ではない。
と思っています。なぜなら、
診断があってもなくても発達に遅れがあり、困っているなら必要な支援は受けるべきだから。
そして病院にかかる上で最も大切なのは、
今その子に必要な支援を的確に判断にてもらい、専門の方から適切な支援を受けること。
私は実際に息子が病院で相談と検査をしてもらうことで、息子本人の生きずらさが具体的に分かりました。そして必要な支援の内容も具体的に示してもらうことで息子との関わり方も見直すことができました。
障害の診断を下ることで『障害』のレッテルを貼られて差別を受けるかも。と子供の将来の心配を今するよりも、今現在苦手で困っている部分を幼いうちから対処法を学び、その後の人生を生きやすくすることの方がよっぽど子供の将来につながることだと私は経験上学べたんです。
息子は3歳で自閉症スペクトラムの診断がつきました。
確かに診断名を目の前にしたときはショックでしたが、病院に受信したことで言語療法と作業療法も通い、適切な療育を受けられたことはその後小学生となった息子にとって、良い土台となったなと思えます。
子供が発達障害かもと疑うきっかけについて
子どもが発達障害かもと思うきっかけは様々かと思います。
気がつくきっかけは
育てている人がご自身で気付かれた場合。
自分以外の誰かから発達障害の疑いを指摘される場合。
このどちらがきっかけによっては障害に対する受け入れ方がかなり変わるのではないか、と個人的には思います。
具体的な症状としては
- 目が合わない
- 指差ししない
- 癇癪
- 言語障害
- 感覚過敏
- 自傷行為
- 他害行為
などがあり、この他にも発達障害の疑いを感じられる表情は実に様々で、人それぞれ異なるようです。
育てている方が発達障害を疑った場合
私個人の考えとしては、子供の問題行動など育てにくい、発達障害の疑いを感じている、など困っているならすぐに病院に連絡しても良いと思います。
なぜなら、前述しましたが児童精神科は少ない割に受診希望のお子さんが多く、かなり待たされる可能性があるからです。
(SNSの同じ境遇の方の投稿などでもこの悩みはよく見かけます)
うちの場合、第一希望の病院は予約するだけで1年半、受診はさらに先でしたので諦めました。次に希望したところで1〜2ヶ月待ちで受診できたのでその病院に現在も通っています。
病院によってはその時の予約状況に応じて新規予約に制限をかけている病院もあるので、今既に悩んでいるのであれば病院に一度連絡を入れてみると良いと思います。
予約待ちの間に子育て支援センターや保健センター、児童相談所などにも連絡をして相談してみると情報をもらえるのでおすすめですよ!
誰かから発達障害の疑いを指摘された場合
急に児童精神科に行くのはハードルが高く感じられると思います。
そもそも子供が発達障害なわけない!と周囲の疑い自体を気にしないならどこにも行く必要はないでしょうが…
個人的には多少、周囲の言葉に耳を傾けてわが子の様子を観察してみて欲しいな。とは思います。
なぜなら育てている方が困っていなくても、
お子さん本人は困っているかもしれないので…
特に幼い頃は困っていても自分で正確にアピールはできないです。育てている方が認識してあげない限り、状況を改善される道はなかなか見つからないと思います。
1歳頃でまだ判別できなくても、大きくなるにつれて症状がより出てくるお子さんもいらっしゃるようなので、疑いをきっかけに発達障害というものがあることを知り、気をつけて成長を見ていくだけでも違うと個人的には思います。
そのような方も子育て支援センターや保健センターから相談してみると、アドバイスや意見をもらえるのでおすすめですよ!
発達障害を疑い始めてから分かった周りとのギャップ
うちの子の発達障害への疑いは私が最初に気がつきました。
しかし、当時は私以外の身内には、
『気にしすぎ』
と否定され、実母からは『神経質な母親』と言われました。
それだけ『障害』というものは受け入れにくいことなんだと思います。
私にとっても身内にとっても同じかわいい子供です。
だからこそ同じ認識で息子がより成長するよう見守っていて欲しいのですが、やはり発達障害に対する知識を全員が同じように身につけるのは難しく感じます。
いまだに私の親からは息子について
こんな時代だから少しのことでみんな障害扱いにされてかわいそう。
昔はこのくらいの遅れの子は普通にたくさんいた。
などとと言われます。
障害に対する捉え方が根本から私とはズレており、私が説明してもいまいち伝わりません。
多分このズレは一生埋まらないんでしょうね。笑
しかし当時は分かってもらえないことに腹も立ててましたが、それでも障害が有無は関係なく、身内みんなが子供達のことを可愛がってくれているので今はありがたいと思えます。
まとめ
私は、自分の子供が発達障害と分かって初めて知ったことが多くあります。
発達障害は目に見える症状でありながら個人差がとても大きく、分かりにくい病気だということも息子を通して初めて知りました。
そして根本、『治る』というものではなく『上手に付き合っていく病気』という点でも理解が難しく、受け入れにくいことと思います。
だからこそ尚更、子供本人も周囲の人も生きやすく上手な障害との付き合い方を知るべきだと思うのです。
私の場合は家庭と病院、児童デイサービス、保育園と様々な機関で息子の特性を理解し、受け入れてくださり、成長に必要な支援を協力して頂くことで5歳小学生になった今はとても成長したと感じることができています。
個人的な考えではありますが、発達障害は、
『発達障害について正しく知ること』
『より知識のある人に相談すること』
『障害のことも含め、ありのままの子供を理解し、受け入れること』
が重要なんだな、と感じています。
少しでもこの記事が誰かの参考になればいいな、と思います。
子供たちがよりスクスクと成長しますように。
私はこの本を読んで発達障害について理解を深めました。
\詳しくはコチラ!/